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転職 しぶちょー

どーも、しぶちょーと申します。よろしくお願いします。まずは簡単に自己紹介させていただくと、私は機械メーカーに勤める技術者です。普段は工作機械と呼ばれる産業機械の新製品開発に従事してます。入社から10年間、機械設計として働いてきまして、一昨年にAIやIoT技術関連の研究開発部署に異動して、いまは情報技術系のことをやってます。その傍ら、個人活動として技術ブログやXなどで技術情報の発信を行ってます。令和4年度の技術士第二試験に合格して、今は機械部門の技術士です。

今回のスペースのテーマは、転職ということなのですが、私は転職はしたことがありません。就職して以来、ずっと同じ会社で働いています。じゃあ、なんで今回、転職のテーマでしゃしゃりでてきたかといえば、転職活動はしたことあるんですね。転職活動をして内定は取った上で、今の会社に残るという選択をしました。

転職活動をすると、まあ当たり前っちゃ当たり前なんですけど、転職することが目的になりがちです。ただ、「転職する」ということとイーブンな選択肢として、「今の会社に残る」という選択肢もあるよっていうお話を今日はしたいと思います。

 

 

私は、今から遡ることちょうど2年前に転職活動をしていました。理由は、新しいことがやりたかったからです。逆に言えば、今の会社では新しいことができないと感じていたからでもあります。機械設計をしていたんですが、機械メーカーの開発設計ならではの、無理な開発日程と到底達成できないコスト目標、実績のない機構ってのは却下されて基本的には流用設計、部品だけ軽く置き換えた焼き直しの機械設計ばかり、社内独自の調整や会議資料の作成にほとんどの時間を使わされる・・・・等等、働き方や雰囲気を含めて色々と思うことがあって、転職してガラッと環境を変えて、新しいことに挑戦したいと思ったわけですね。

私の転職活動の細かい話は今回は省きますが、私のブログ「しぶちょー技術研究所」やpodcast「ものづくりnoラジオ」でも発信してますんで、気になる方はぜひそちらをチェック頂ければと思います。

で、そんなこんなで転職活動を始めて、内定まで取ったんですが、結局は私は転職はやめました。転職を辞めた理由は色々とあるんですが、一つは引き止めが、あってその条件が良かったからです。私は「ガラッと環境を変えて、新しいことに挑戦したい」と思っていたと話しましたが、その引き止めの条件が「やりたいことができる部署への異動」だったんですね、好きなところに異動していいよと。これはもう願ったり叶ったり・・・ということで同じ会社に居続けて、部署だけ異動させてもらいました。

こういった引き止めがあるかないか、それは会社によって変わると思いますし、あったとしても交渉の条件として給料を上げてくれ、とかだとなかなか通らない可能性が高い。ただ、転職活動をすることによって、会社と交渉するチャンス、しかも一社員ではなく一個人として会社と交渉する機会を生み出せる可能性があるわけですね。もちろん、必ずではないですけどね。私は非常に運良くそれがあって、条件もマッチしたわけです。で、私はこの時、初めて「個としての自分」を意識するようになりました。

組織に属して一社員として右向け右ー、と従うんではなくて

「自分は個人として、会社と対等である」という意識が芽吹いたわけです。そういう話って本ではよく見ていたりしたんだけど、それが言葉ではなく、心で理解できたわけですね。そうなると、会社でやりたいことさせてくれるなら、じゃあ「転職っていつでもいいや」って、思ったわけですね。この「いつでもいいや」って気持ちが結構重要で、裏を返せば「気に入らなければ、俺はいつでも出ていくぜ」ということです、ちょっと言い方悪いけどね。こういうある種の気持ちの余裕、これが転職というカードを持つことだと思います。

で、私はこのカードを持ったまま2年間、同じ会社で働いてきました。当然、そんな「俺の機嫌を損ねるなよ」みたいな横柄な態度は取ってませんよ、ちゃんと真面目に働いてきましたよ。ただ、このカードを持っていると、あらゆる場面で不思議な勇気が湧いてくるんですね。

今までだったら尻込みしていたような提案もできるし、無駄なものは無駄だと言い切れるようになりました。会社の中の評価や周囲の目ではなくて、自分が正しいと思うこと、やった方がいいと思うことを軸に行動できるようになったわけです。そうすると面白いことに、割と変わるんですね、会社が。当然、会社ごとの風土や雰囲気もありますから必ずではないにしろ、転職活動前に「この会社のここがほんとダメだよなー」みたいにただ愚痴ってたことも、ちゃんと声をあげてみたら変わるんですね、少なくとも無視はされない。そもそも、そういうことを言える人って、あまりいないんですね。

だからこれは、転職というカードを持ちながら、今の会社に残った人の一つの働き方だなと思いました。職を変える転職活動じゃなくて、職場そのものを変えちゃうっていう転職活動みたいな。今はそんな感じで、色々とエンジョイしながら働いています。

転職というカードを持つと不思議な勇気が湧いてくると言いましたが、これの正体は「会社の評価からの解放」だと思うんですよね。転職活動をすると、会社の外で自分がどう評価されるかが重要であるとわかります。市場価値というやつです。それまでは、会社の中の評価が全てだったんですが、そんなものはどうでも良くなるわけです。組織の外に自分の評価軸を持つ、詰まるところ組織の中の自分ではなく、個人としての自分をどう育てるか、に目がいくわけですね。

2年前、転職活動が終わって、会社に残ることを決めた私が次にやったことは何か。それが技術士試験への挑戦です。受験理由は他のも色々とあるんですが、会社の外で自分のスキルを認めてもらえる証が必要だと考えて技術士を受験したというのも理由の一つです。私なりの転職活動の続きだったわけですね。

こうやって常に外に目を向けながら、個人としての自分、技術者としての自分を育て続ける必要がある、それが今の時代のキャリアの作り方じゃないかなと思ってます。転職ってあくまでも手段の一つですからね。ただ、私は当然転職しないとは言ってないし、転職というカードを持ち続けるためには研鑽も業界の転職動向のチェックも必要ですから、今も色々と見てはいます。

今日は、どんな境遇の人が聞いているかはわかりませんが、転職活動したら、必ず転職しなきゃいけないわけじゃない。ということをまず知ってほしいですね、転職活動を経験するだけでも働き方や意識が変わります。個人としての自分、ということに目が向きさえすれば、転職活動からしか得られない栄養が接種できているということですから、あとは転職するかどうかはお好みでどうぞ。

と転職をしたことない奴が語るスペースでした。ご清聴、ありがとうございました。

 

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