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筆記試験の思い出 小松(経営工学)

(春山)

では、今日二人目の方で今回が初めての方ですね。小松さん。

初めましてなんですけどTwitterで知り合ってちょっと面白そうな方がいらっしゃるなと思って私の方から声をかけてスカウトさせていただきました。

ということでよろしいですか、お渡しして。よろしくお願いします。

 

(小松さん)

よろしくお願い致します。

6年前、育休中の32歳の時に受験して1回で合格しました。経営工学部門です。

自己紹介です。大手製造業に大卒で入社して現在勤続16年です。

技術系総合職として入社しましたので、開発・製造・商品部・生産本部を経て、現在は新設工場の立ち上げメンバーとして生産管理業務全般の構築とIT推進を担当しています。

複業として技術士合格講師と利益改善コンサルタントを行っています。

YouTube対談も行なっていますので、またご視聴いただけましたら幸いです。

それでは技術士、筆記試験の思い出をお伝えしていきます。

 

勉強方法を最初にお伝えしますね。5段階ありました。

1つ目は、過去問を時系列に並べて問題の傾向をつかみ、頻出するキーワードも抽出しました。

2つ目が、過去問から論文を作成して1月から毎月2回ずつ添削にだしました。これはお金を払ってみてもらいました。

3つ目が、6月から本格的にキーワード解説を始めました。

4つ目が、手書き練習と技術キーワードの手書きの暗記。

5つ目が、7月に模写ですとかとキーワードの手書き暗記は試験の直前まで行っていました。

 

次の話です。時間確保の工夫です。

私は育休中だったのですけれども、子供がまとまった睡眠をとってくれなくて。まだ赤ちゃんなのでしょっちゅう泣いたりしていましたね。

ですからリビングのテーブルの上にパソコンとノートと勉強道具を毎回開きっぱなしにして、赤ちゃんが寝た隙に5分でも10分でも勉強していました。A4 用紙にプリントアウトしてポケットに入れてすぐに見られるようにしていました。

12月に出産して1月から5月まではその勉強方法で時間を確保していました。

ただ、キーワード解説に取り掛かるのにあたり、どうしてもまとまった時間が欲しいなと 思いまして、6月から一時保育を利用しました。一時保育は週3回、8時間預かってもらい、まとまった勉強時間を確保していました。また、毎日の夜泣き対応で常に寝不足で疲れていましたので、睡眠時間にも当てて体調を整えていました。両親も現役で働いている中だったのですけれども、日曜日は実家で2時間集中勉強する時間をもらっていて、その間赤ちゃんを見てもらっていましたね。

9月から復職して口頭試験勉強は始業前とか昼休みに行っていました。

 

3つ目の話に行きます。

モチベーションの維持ですね。私は32歳で育休中の受験だったのですけれども、育休から復職のタイミングで今までの業務成果がリセットされてしまうこともあり得ると危惧して、集中して勉強しましたね。

今までの成果もなかったことにされるかもしれない、全く強みを活かせない配属になるかもしれない。あとは母親だから女だからという名目で、何かと意味のわからない理由をこじつけられるかもしれない。

もう一つ、会社が経営統合しまして、統合先の会社は自分がやってきたことや能力を知らないので、今後自分でいくら過去の成果や今できることを言っても痛いやつ扱いされるだけかもしれないので、国家資格で証明しようと思いました。

あとは、育休中って24時間子供と向き合って自分で生活を一切コントロールできなかったので、5分でも自分自身のために時間を使えることは精神的なバランスを取ることにも繋がりました。ただこれは私の場合でしたし、体調も崩さなかったのですけれども、基本的に赤ちゃんを育てているお母さん、お父さんもですが、すごく大変だと思うので「小松さんという人のこういうケースがあったから(あなたも)できるんじゃない?」っていうのは、絶対他の人に言わないで欲しいなというのは思います。

 

次の話です。関係者への説得になりますね。

私は育休中だったのですけれども、二次試験の受験をする時って、組織で一人前になる時期と、技術士の受験に必要な業務経歴年数を積む時期と、出産の時期が重なる女性って少なくないのですよね。

育休中に一次保育も利用し、その一時保育にも合格しないといけなかったので、市役所とか保育園にも先ほどのモチベーション維持でお話しした内容を話して受け入れをお願いしました。

それと家族にも同様に真摯に話して勉強することを理解してもらって、子供を見てもらうなどの協力もしてもらいました。

 

次の話です。

合格までの合理的な方法を4つお伝えしますね。

1つ目は、我流で勝手に進めないで、添削で指摘を受けたことをしっかりと修正して、その論文を仕上げ終わってから次の論文に進みました。

2つ目は、指摘されたことを自分のチェックリストにして、同じミスを繰り返さないようにしました。

3つ目は、過去問から技術キーワードはどのようにまとめるべきかを把握して、その範囲でのみまとめて必要以上のことはしないようにしましたね。暗記もそうです。

4つ目に、論文の型を作って構想の時間を短縮するようにしました。

 

次の話です。

試験当日利用できることを紹介したいと思います。

ご存知の方もいらっしゃるかと思うのですけれども、受験申込み案内の「特別措置に関する申出書」というのがありまして、妊娠中とか小さい子供がいるなどの方は、部屋を用意してもらえたりとかします。あと持病がある方とかも、トイレに近い教室や一番後ろのドア側の席にしてほしいっていうことがあったら伝えれば聞いてもらえますので、そういったことも(知っておくと)いいと思います。

もう一度言いますね「特別措置に関する申出書」というのが技術士会の受験申込み案内のところにありますので、よろしければご利用ください。

 

試験日どういった風に過ごしたか。

私は静岡県民ですが、東京で試験だったので、前泊して最悪歩いていけるところに泊まりました。

ただ、当日は夏ですごく暑かったので体力温存したいなと思って、ホテルから試験会場までタクシーで行きました。

 

お話は以上になります。

最後にちょっとお伝えさせてください。私、技術士合格講師もやっていまして、

Twitterのプロフ(https://twitter.com/komatsu88888)からも

Webサイト(https://gijyutsu-consultant.com/)へリンクします。

何かご質問ありましたら、そこからのお問い合わせや、Twitterのダイレクトメッセージなどからも、お気軽にお問い合わせください。

また、現在YouTube対談で技術士資格の質疑応答を4本公開しています。よろしければご視聴ください。

来月以降ですね、利益改善コンサルタントとして、セミナーや講演も現時点で7本決定しています(その他に、オンデマンドセミナーも2シリーズ作成中)。ツイートしていきますので、もしよろしければご参加ください。

今後ともよろしくお願い致します。ご清聴ありがとうございました。

 

(春山)

はい、ありがとうございます。

私自身もすごくいろいろ考えさせられるお話でして、例えば私も子供2人いて2人目のときに育休取ってて。いろいろ大変だったんですよね。帝王切開だったからかみさんはもう全く動けないから子供のことは全部、みたいな感じ。大変だったんですよね。

そのときのことを思うとそこでスキマ時間捻出して勉強するっていうのが、ちょっと想像つかないなと思って。

ここで5分10分 でもちょっとでも時間作って勉強されたっていうのはすごいことだなと 思いました。

なんていうか男の人でも育休とか取る人いると思うんですけど、もうそこで子供だったり家のことをガッツリやってる中で時間作って勉強するってちょっと想像つかないです。私は。正直。

 

(小松さん)

そうですね、仕事とかでも大変なことありましたけど、結局大人の世界だしトイレとかも行けるので。

産後の夜泣き対応をしている、赤ちゃんを育てている時がやっぱり一番大変でしたね。今までの全ての人生の中で。

たださっきモチベーションのところでも話したのですけれども、やっぱりそこの思いが強かったので、逆にやることを止められなかったですね。勉強することを。

 

(春山)

なるほどなるほど。だからもうそうなんですよ。私はもう男だからそういう世界がね、なかなか分からないんです。自分で経験しないじゃないですか。だから分かんなくてそれで分かんないからそんなの当たり前って思っちゃう。

自分では当たり前と思ってることが女性からすれば全然ね、すごく苦労してる、頑張ってやってそこにいるっていうのが分からないところも正直あるんですけど、そういう話をね、お聞かせいただけるとすごく勉強になるというか。はい今日すごくありがたいなと思いました。ありがとうございます。

*注:ここでいう分からないというのは、小松さんのモチベーション維持の話にあった次のようなことを指します。

[今までの成果もなかったことにされるかもしれない、全く強みを活かせない配属になるかもしれない。あとは母親だから女だからという名目で、何かと意味のわからない理由をこじつけられるかもしれない。]

 

はいであとですね、いろいろあるんですけど論文の型を作るみたいなお話があったと思うんですけども、この 論文の型を作るためにはどうすればいいかって何かあります。

 

(小松さん)

最初に過去問題を時系列に並べると、最近の問題形式ってこうだなっていうこと、2枚問題だったらこういう形式、3枚問題だったらこういう形式っていうのが把握できるじゃないですか。それに対してこういう設問が来たらどういうタイトル、大きいタイトルはまず何を置いて、次に小さいタイトルは何をおいて、指示に対してどうやって組み込んでいくかということ、大体の流れが見えると思うのですよね。

それを自分で流れとして作っておく。

何個か設問パターンごとにそれを覚えます。

そうすれば実際本番で問題を見たときに「あ!これは 5個の型の中のこれだ!」それに対してさらに指示がこうきているとか題意がこうだからちょっとアレンジしようっていう風に持っていきました。

 

(春山)

だいたいの流れが見える、見えてくるっておっしゃってますけど多分ねその流れが見えてくると合格はグッと 近くなるんですけど流れが見えてくるまでがねなかなか難しいところかなと思うんですよね。シンプルに、よく言われることなんですけどもキーワードを一生懸命勉強するとか小松さんの話なんかでも実務をしっかりやるとかその話そういうところもしっかりやっていく。

そういうところで基本に忠実にやっていきつつ、小松さんがおっしゃったようなその論文の型みたいなのを意識していくとだんだん見えてくるのかなっていうふうに思いました。

 

(小松さん)

ちょっと宣伝になってしまうのですけど、型を作るのってやっぱり何個か取り組んだりとか時間だったりとか、あとちょっとセンスとかもね、正直あると思うんです。

私はテンプレートをもう作ってあるので、申し込んでいただければテンプレート、過去問模範解答と受験勉強のロードマップ、やることリスト、全部合わせて提供しています(経営工学部門は「キーワード解説集」も提供可能。「過去問時系列まとめ」は一般全20部門提供可能)。

 

(春山)

そうですね。小松さんおっしゃられてましたけど、合格まで我流はなかなか難しいと。

本当にそう思います。私もそれはすごく思いますね。

私もいろんな人に技術士の人にいろんな人に話に聞きましたし、論文見てもらったりもあるので、我流はなかなか難しいと思います。

今日思ったのは小松さんにそうやってお願いすると小松さんすごく努力されてるし、すごくしっかりされてるから結構ね、お願いする人たちも本当に合格するっていう気持ちを強く持ってお願いしないと厳しいこと言われるんじゃないかなと思いました。

 

(小松さん)

結構はっきり伝えますね。指摘として。

やっぱり合格が目的なので。お友達とか馴れ合いとかじゃなくて合格するためにやりますので。

添削だったりテンプレートだったり、合格するためのものですからね。

ただ、良い箇所もしっかりと伝えますし、相談質問にも親身に応えます。

 

あとは「我流じゃない方がいいよ」と。機械操作でも何でも最初から自分でやるとすごく時間かかっちゃいますけど、最初に教わるじゃないですか。やり方とかマニュアルとか。だから技術士の論文についても「最初に教わっちゃった方が正確で早い」と思います。

 

(春山)

その方向性が最初にしっかり整えばね。明後日の方向を向いて頑張ってもなかなか合格行かないですからっていうところですよね。

 

はい、ありがとうございました。

 

以上

 

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