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技術士が自らのキャリアを語る会1-美歩(機械)

美歩さんパート


[再開]

(春山)

再開していきたいなと思います。ちょっと一点だけお知らせがあります。

実はですね今日のスペースはですね、録音して後で配信しようかなとか思ってスピーカーの皆さんにも了承を得たりしてたんですけども、ごめんなさい。録音機能がちょっとよくわかんなくて。ごめんなさい録音できてません。なのでアーカイブ配信はありません。前回のスペースもそうだったんですけども、今日この場限りの一期一会のお話になりますので一期一会を大切にしてください。

[イントロ]

(春山)

はい、じゃあ後半戦スタートしていきたいと思います。実はですね、先日私は子供連れて池袋にちょっと遊びに行きまして。で、そこでプラネタリウムを見て。

ちょっとそのプログラムがよくわからない、意味のわからない内容だったんですけれどもプラネタリウム見たっていうんで子供たちも星空を見てすごく楽しそうにしてくれたというのがありまして、まあ何の話だこれって話なんですけどもそれはそれとして 後半戦1人目。トップバッターは美歩さんにお願いしております。美歩さんスピーカーマイク入ってもらって良いですか。

 

 

はい、大丈夫です。はいよろしくお願いします。池袋行っていただいてありがとうございます。弊社の直営化の池袋にあるんです。池袋とあの東京3つかなあって。

横浜にと名古屋にもあるんですけども、そのうちの1つに行っていただいてありがとう。

 

(春山)

楽しかったです。意味わかんなかったの私も同じです。子どもたちもよくわかんないけど面白かったって言ってましたよ。はい、というわけでよろしくお願いします。ちょっと私じゃあマイク抜けますんで。お任せしますのでよろしくお願いします。

 

はい、改めまして美歩と申します。アカウントがたまに秘書Mというものに乗っ取られたりするんですけれども、皆さんその秘書の方が好きみたいでですね。ちょっと私拗ねてます。

 

で今日はですねあの実は秘書検定にこの秘書が基礎受かっていれば面接の日だったのですが、一級にですね、筆記の方で落ちてしまいまして。

受かっていれば今日はですね、また秘書Mが乗っ取りに来る予定だったんですけど残念でした。

 

はい。そんなことはいいとして今日は私のお話を聞いてください。

私はですね令和3年度ですね。去年技術者に合格しました。機械部門の技術士です。

で、キャリアの話ということでですね、私は自身のキャリアを見直したときの話とですね、技術士としてのキャリアを今後どう築いていきたいかという2つのお話をしたいと思っています。

で、このスペースのですねリツイートでも書かせていただいたんですけれども、自分のキャリアを見直すきっかけになったのが不妊治療だったんです。10年前ですね。28歳頃で当時は今とは別の会社で設計開発の仕事をしていました。

月100時間ぐらいの残業をしていたと思うんですけれども、不妊治療っていうのはタイミングが結構重要で明日いきなり病院に来てくださいってこともよくあるんですね。

でそして治療がステップアップしていくとその頻度も上がってきます。

残業が多い中ではこの治療と仕事の両立が難しくてですね、上司へ業務量の調整について相談をしました。

そのとき上司からですね言われたことが、「実際に妊娠してお腹が大きくなれば応援できるんだけどね」という風に言われてしまったんですね。

今ならばですね、安全靴で股間けり上げるぐらいできたと思うんですけども、当時はまだ可愛げがあったので自分が仕事でね、結果を出せていないからそんなこと言われちゃうんだなっていうふうにせめてばかりでしたね。

で、色々と考えた結果、仕事はいつでもできるけれど子供を産めるのは限りがあると思いまして治療に専念するために会社を辞めました。

いざ専業主婦になるとですね3日で飽きてしまったんですね。

それで自動車関連のメーカーの技術部で事務員兼CADオペレータとして雇っていただきました。

ここで今までと違った目線でものづくりが見えたことでですね、自分は設計の仕事が好きだったことに気づかされました。

今日もものづくりに携わっていらっしゃる方多くいらっしゃる ので共感いただけるかなと思うんですけれども、自分が作ったものでお客さんの笑顔が見れたり感謝の言葉いただくというのは本当に嬉しいことで、今週もですね私出張に行って客先でですね、お客さんからすごく嬉しいことを言われて帰りの新幹線の中で泣きながら帰ってきたんですけれども 今でもですね1年に一度はこの仕事辞めたくなるんですけどお客様の反応を見るとまた頑張ろうっていうふうになりますね。

人生においてどれだけ心震える瞬間に立ち会えるかと考えたときに私は仕事にそういうのを感じることがよくありまして、この仕事をそういうものがね、多く出会える素晴らしい仕事だってことをこの不妊治療をきっかけに離れてみて気づきました。

そしてまた同じような仕事にですね、すぐに戻りたくなったんですけれども、治療のためと我慢して続けることにしました。

だけどですね、2年経っても治療の結果が出なくて。

それまでというのは努力すれば何でも結果が出るっていうふうに思ってたんですね。

でも努力ではどうにもならないことがあるっていうのを知ることができました。

で、これはですねそれに比べて仕事は失敗しても必ず次にはつながるし勉強もそうなんですけども努力でどうにかなることはたやすいんじゃないかなって思えるようになったんですね。

これっていうのが今仕事をする上でとてもいい方向に働いています。

治療の結果が出る中で私は本当に子供が欲しいのかな?ということと結果が欲しいだけなんじゃないかな?という自問自答を繰り返して、そんなことをしているうちに夫婦仲も悪くなって離婚したんですね。

これを機にですね技術者としての仕事に戻ることにしました。

 

次にですね、ここからが技術士に絡んだ話になるんですけれども、技術者として復帰した会社で技術顧問の方からですね技術士の受験を進められました。

ただ私はですねその当時は技術士が何かも知らないし、そもそも資格というものにも興味がなかったし、難しそうだったのでしばらくこの顧問が言ってることは無視してたんですけれども、それでもね受験を進めてくださったので一 次試験を申し込みしました。

で、試験直前の再婚することになって今の会社に転職したんですけれども一次試験は受験して合格したんですね。でも二次試験は新しい仕事を覚えることを優先するためにすぐに受験はしなかったんです。

それから3年ぐらい経ってからですかね。ちょっと病気になってしまって手術することになって3ヶ月ほど休職しました。

入院中は暇かなと思って手術翌日からですね、二次試験の勉強を始めました。

このときはまだ技術士になって何がしたいのかが漠然としていて、そうですね将来的に顧問のように定年後に何かするためのきっかけになるといいなくらいにしか思ってなかったんですね。

ある日ですね受験勉強していたときに技術士会の男女共同参画推進委員会というところがあるんですけれども、そちらが主催している技術者論という催しに参加しました。

これはですね女性の技術者や理工系の女学生を対象とした催しで技術士の方にいろいろな相談ができたりする回なんですけれどもこの中でですね、参加者もですね先輩技術士の方々も女性だからとか子育てを理由にだとか私がかつて上司に言われたよりもひどいことを言われた方がね、たくさんいるということを知りました。

ジェンダー平等において日本はすごく遅れを取ってるって言われているんですけれども 、それを実感したのはこのときでした。

そうして自分だけでなくてですね、いろんな悩みを抱えている女性技術者がいると知ったのが私の人としての転機となりました。

 

この委員会の方々が女性技術者が働きやすい社会となるために活動されていることを知って 技術士になってこの人たちと一緒に活動したいなっていうふうにこの時思いました。

技術士っていうのは技術コンサルだったり論文の執筆などが主な役割なのかなって思ってたんですけれどもこういった活動も技術士としての役割であるなっていうふうに気づいたんですね。

公益の確保って技術士にとっての責務ってなってますけれども、実際に考えたときに公益って何だろうと思っていました。

答えすぐ出てきますかね。

公益の確保っていうのはこの委員会の人たちの活動を知って女性の技術者が働きやすい社会を作っていくことも確保なんだなっていうふうに気づいたんですね。

業務上の資格として必須なわけではないのに技術士になる意味って何だろうって思って たんですけどもこういった活動ができるなら技術士になるのはとても価値があることだっていうふうにその時思いました。

で春山さんのプロフィールにですね、意識が変われば行動が変わるっていうすごい素晴らしい言葉があるんですけれども(今はない)、本当にその通りでこういう目標を持っていたから勉強も頑張れたんですね。

で無事合格して技術士となって登録して一番最初にしたことは私はこの委員会に入れてくださいってお願いしたことです。

 

前回の口頭試験のスペースで試験管からあなた個人が社会に向けて活動されていることは何かありますか?これは技術者にとって一番大事なことです。と言われた話をしましたけれども、その答えにもつながっていくと思っています。

最後になりますけれども、まだまだ志は半どころか始まったばかりなのでどこまでできるのかわからないですけれども技術士としての目標を持つことができたので今後もですね 、技術力の向上はもちろんのこと、女性技術者が働きやすい社会の基盤づくりに少しでも貢献していけたらなと思っています。

出産・育児とか私のような不妊治療でキャリアを諦める女性がいなくなるよう、この仕事に就きたいと思ってくださる女性が増えるよう、切にね、願いながら活動しつつ今後もキャリアを築いていきたいなと思っています。

以上です。ありがとうございます。

 

(春山)

はい、ありがとうございます。

私は技術士会の活動ってもう今ほとんどどこにも参加してない。顔を出すことないんですけども、ちょっと前にある会合に参加したことがあって。

これちょっと前にもツイートしたんですけど、それがその会合のちょっとした第何回目みたいな記念的な 会合だったんですよね。

で、参加者も結構100人ぐらい来てて結構な大々的な会合だったんですけど、一番最後にめちゃくちゃムカついたことがあって。

記念撮影を撮ろうとなったんですよね。それはいいですわ。それはいいんですけど、主催者の人たちがみんな「女性の方は前に来て!女性の方前に来て!その方が花が出る!」みたい なこと言ってたんですよね。

めちゃくちゃムカついて。で、私は一番後ろに並んでめちゃくちゃ不機嫌な顔で写真撮影したんです。

その会合に(別の回に)後でもう一度乗り込んでスピーカーで行ったことあるんですよ。

で、そのときに話しました。

もうこの会合には二度と参加しないつもりだったみたいなことを。

だってそこの場(写真撮影の場)にいた女性の方もみんな技術士なんですよね。女性とか関係なく技術士がそこにいるわけであって、花が出るとかどうでもいいんですよ、と思ってめちゃくちゃムカついてそこに乗り込んでその話をしたことがあるんですね。

ごめんなさいってめちゃくちゃ謝られたんですけども、謝る相手は俺じゃねえよ!と思いました。

そういうこともありつつで、ちなみに私は美歩さんのことはある意味で女性とは思ってなくて、誤解があるかもしれないけど技術者だという認識でTwitterでは絡ませてもらっています。

ただちょっと今日のお話を伺って、(不妊治療というのは男性も悩むことあるだろうけれど)やっぱり女性特有の話題というものはあって、不妊治療って実は私の義理の妹も不妊治療やって諦めたっていう経緯があったりとかして、その経緯でもいろいろ相談乗ったりとかもしてたというのもあって、女性特有の悩みっていうのもあってそれって男性目線で気づけない部分があると思うんですよね。

そういうところを発信していただくというのはすごく大事かなと。

私はもうそんなのめちゃくちゃ疎い。鈍感。さっき言ったように女性と思ってないっていう 感じ、スタンスでいるので技術者に関しては。

それでちょっとなんか誤解を生んでなんかすごい怒られたこともあったりとかしてそういうところに疎い人なんでそういう発信をしていただけるとすごくありがたいなと思いました。

 

 

わざわざ不妊治療してたってことを言う必要があるのかっていう質問を受けたことがあるんですよ、私。

わざと言ってるんですねっていうのが、治療してますって自分から言う人って治療してる最中の人ってなかなかいないんですよね。そうするとやっぱりストレス溜めちゃって。

 

やっぱり誰かに聞いてもらうことで楽になることってあるので、こうやって私が自分から治療してましたっていうとDMでくださる方もいらっしゃるんですね。実は私もそうですね。きっとそうだと思います。

すごく 話してもらうことで楽になってもらえたらいいなっていうのがあって。

あえて言ってるっていうところがあるんですけれども。

 

(春山)

私も同じですね。私がうつ病になったこを公表してるのと同じ理由ですね。はい。

なんだかすごく大事ですよねそういうのって。

経験者がそうやって発信してるっていうのは大事だと思いますね。

今まさにその渦中にいる人にとってはこの人もそうだったんだと思える人がいるっていうのは結構、あの心強くなると思います。

あとまあなんか自分が尊敬する人が実はそうだったとかだったら、あ!この人もそうだったんだ!とちょっと安心できたりしますよね。

すいません質問ってなんか話をしてしちゃったんですけどもさっきダイさんにも聞いたんですけど技術士になられてこの先こんなことしたい!というのを改めて何かあります?何か一 つこういうことをやり遂げたいみたいなの。

 

そうですね、さっきも話しした通りやっぱり女性の働きやすい環境にしていくことっていうのを是非やっていきたいなっていうふうに思っていてとても技術者の女性の方にはねそういう場を提供していける何かができたらなっていうふうにまだ漠然ですけれども思ってます。

 

(春山)

機械設計なんか結構おすすめかなと思うんですよね、女性に。

現場に行くこともありますけど基本は事務所で設計してますからね。パソコン使ってカタカタと。だから女性でも能力発揮しやすい分野じゃないかな、と個人的に思うんですけどあまりお目にかかったことないんですよね。

そういう人が増えてくると嬉しいなって感じですね。はい、すいません最後ちょっと私がガラガラと絡んじゃいましたけどありがとうございました。

 

以上

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