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技術士が自らのキャリアを語る会2-しよちょー(機械)

しよちょーさんパート


[イントロ]

(春山)

次がですね、どうしても私が機械部門の技術士なので機械部門の方が多くなるのですが、今日は私を含めて3人の機械部門の方からお話しをいただきます。

機械部門の方の1人目ですねしよちょーさん。

よろしいですか?しよちょーさんですね。紹介は機械部門のしよちょーさんです。というところで止めといてあとはしよちょーさんよろしくお願いします。

 

皆さんこんばんは、私しよちょーと言います。機械部門の技術士でして受験はですね、2018 年に1回で合格しています。

今日は3点お話ししようかなと思っています。

最初にですね、私の自己紹介を。どんなやつだ?というところを自己紹介していきます。

次に私は20年ほど機械設計をやっているのですが、仕事の経験の話。

最後の3つ目がスペシャリストとマネジメントというところ。

お伝えしたいなと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

 

私の仕事というのは機械設計をやっています。

機械設計は大きく2つ分野が分かれていると思っていまして、製品を担当する製品設計というところと、生産設備を設計するという2つに大きく分かれてんいると思います。

で、私はですね、その前者の製品の設計をやってきてました。

扱ってる製品については研究用の装置ということで、アセンブリ。完成品ですねアセンブリの製品とあと部品ですね(この2つがあって)どちらかというと部品のところを今までずっとやってきたというところになります。

就職したのが2001年。

この頃って就職氷河期っの中でも寒波で言うと最強クラスの寒波の時に就職活動していました。

私の上世代っていうのは一つの会社で一生働き続けていればある程度年金ももらえて 幸せに暮らせるという時代でした。

ただ私は氷河期というところで受けて受けても全く合格しないというところがありますした。

文系の方だと多分100社受けてもダメっていうところもあったんじゃないかと思います。

私も結局7社ぐらい受けて中小の研究装置のメーカーに受かって入社できたので、そこで仕事を始めたというところになります。

ここで私の中で価値観がですね、ガラッと1回ショックを受けました。

一生一つの会社でい続けることはもうできないだろうし、おそらく2回から3回は会社を変わって会社を渡り歩いて生きていくしかないんじゃないかな?と思ったのはこのとき(就職活動)の経験です。

 

そして会社に入りました。

会社に入っても氷河期ですね。仕事場の氷河期状態でした。どういうことかというと先輩がめちゃめちゃ忙しくて質問があっても聞くタイミングをなかなか言い出せないみたいなところがあって、なかなか話も聞けない。

(マニュアルなど)ノウハウもないから自分で覚えなきゃいけないみたいなところで入社して23年ぐらいはですね、精神的にちょっと潰れかけたりとかですね、仕事の時間もおよそ夜9時くらいまで毎日やって休日に1日やっても終わらないような、そんなようなところでずっと仕事をしていました。

その時にもう僕このまま設計続けるのは無理かなとか思ったときもありました。

そんな中でですね、たまたまある雑誌を見つけました。

プロフェッショナルエンジニアの説明という、日経メカニカル今で言う日系ものづくりな

のかな?多分その雑誌のところでですね、技術士という方がいて独立して自分でお金を稼いで楽しそうに仕事をしているということが取り上げられていて、いつか自分もそんな風になりたいなというところがすごくあました。

ここの会社はですね最終的にまあ5年ほど続けまして機械設計者の キャリアとしては製品の試作・設計・評価・量産設計というところの製品設計プロセスを一通りできるようになったというところと、当時3D CADをですねかなりやり込みましてドラえもんだとかですねスライムとか書いてですね、ちょっと調子に乗ってて俺できるぜみたいな。

鼻高々でちょっと調子乗ってたことを覚えています。

ちょうどこの頃ですね、リーマンショック前に一時的に景気が良くなって求人があったのでこのタイミングで転職したというところになります。

 

ただ転職して思ったのはですねやっぱ転職はパルプンテだなとつくづく思ったのを覚えております。

先ほどとリーマンショック前に転職市場が増えてきたというところがあるんですけれどもなぜかというとですね、氷河期のときに人を取らなくなった反動で今度は人手が足りないというところで転職市場盛んになったので、そのときにうまく滑り込んで転職しています。

 

転職先はですね、比較的大手の会社で車の部品の設計をやっています。

ここではですね、どっちかっていうと耐久性とか強度とかを要求されるので分野でいうと材料力学だとか機械的な設計の一般的な知識だとか、解析とかですね、シミュレーションとかがあるのでCAEとかを使って機械設計の方をずっと続けてきたというところになります。

今ここで1516年やってますので係長に上がったりとかしてチームリーダークラスのことをやっています。

今のところはですね、機械設計をやりながら部内コンサル的な仕事、よく人から相談が来て解決策を教えていたりとか、若手に指導したりとかしてそういったところで経験を積んでいっぱしの設計者になりつつあるかなと思っています。

 

続いてですね、マネージメントとスペシャリストというところについてお伝えしたいなと思います。

よくスペシャリストというと専門バカだと揶揄する人もいたりしますけれども、私はちょっとそれは違うかなと思っています。

なぜかというと人間の力を100とした場合にせいぜい人間の力では±20%ぐらいだと思うんですよね。

そうしたときにそのパワーを専門的なところの中で例えば7080突っ込むのかまんべんなくやるかのだけの違いだと思うんですね。

それはその人が得意なところ苦手なところを見極めながらどちらかの手法で進んでいければいいのかなと思ってます。

なのでマネージメントだからすごいとかスペシャリストはすごくないとかではなくて、マネジメントは全体を見るときの力、スペシャリストは専門知識を行使する力をですね、お互いに協力しちゃえばいいと思っています。

じゃあそうした場合にスペシャリストというのはマネジメント力がいらないのかというと決してそうではないんです。

なぜかと言いますと。スペシャリストと言ってもある期間の中で製品を開発しましょうというと、そこからスケジュールを逆算していくわけですね。

そうしていつまでに終わらせなきゃいけない試験を終わらなければいけない、予算限られているというのもあります。

あと仕事そのものもですね、一人でできるわけではなくて評価とか専門的な仕事というのは一人じゃできないから専門スタッフにお願いするというところもあります。

部品を作ったりお願いしたりっていうとサプライヤーにお願いしますので十分立派なマネジメントをやってるんじゃないかと思います。

あとマネジメントの仕事でもう一つあります。人的資源というところで、部下の教育若手スタッフの指導解決というところもあります。ですからこれもですね、一定の経験があるスペシャリストじゃないとやはりこれはできないことだと思ってます。これも立派なマネージメントかなと思ってます。

 

スペシャリストというところでもう一つの目線で考えもあります。

今の時代はだんだん高齢化が進んできて労働人口も減ってきています。

何かの統計で見たのですが、今の労働者数はだいたい6500万人ぐらいだそうです。それが2040年になると5200万人という。

相当減っていくという。かなり厳しい環境になってます。

一方で人工ピラミッドという、人口の構成図ってあると思うんですけれども、横軸に左側が男性の人口の数右側が女性の人口の数で縦軸が年齢になってると思います。

今は釣鐘型と言って若い子供の人口にもある程度比率があると思います。

2040年だとほとんど逆ピラミッド型になって高齢者が多くなっていくような環境になると思います。

一方ですね会社の組織を見た場合についてはだいたい1人の管理職に5人から10人ぐらいという相場になってきます。ということは管理職のポストって一人しかいないのに人がたくさんいてこれが進むってことが何か一つの技を極めるスペシャリストになっていくというところがキャリアとしてのですね、一つのモデルかなというふうに私は考えています。

最後に技術士を取って良かったかっというところをお伝えしたいなと思います。

特にメーカーの技術者というのはその会社内で固有のことをやっているので自分の力量が 客観的どの程度なのかわからないというのがあって、私もずっとその悩みを持っててですね、資格を取ろうと思い一発合格で取ったというところがあります。

あと説明話としていいのが何ができるっていうのを資格があるとだいたい話が片付くので説明コストが非常に下げられるというところがあります。

またこういった今回のスピーカーのようなですね、すごい技術者の方とつながりがもてるというところが取って良かったなというところになります。

私からは以上です。

 

(春山)

はいありがとうございます。

いくつかお伺いしたいことあるのですが、その前にちょっと連絡事項を一つさせてください。

 リスナーの方がたくさん来ていただいてそれはありがたいことです。

何名かの方からスピーカーのリクエストをいただいております。それもありがたいことではあるのですが、このスペースに関してはスピーカーの方は事前に私を含めて7名の方で絞らせていただいております。

なのでこの7名の方が順次、自分のキャリアだったり資格のことだったりお話をしていく場となっております。その方以外のスピーカーのリクエストは申し訳ありませんが却下させていただきます。

もし何か発言されせたい、何か言いたいことがあるという方は、最初にもお伝えしたのですがハッシュタグ#技術士のススメ、ススメはカタカナで#技術士のススメというハッシュタグをつけてツイートをしてください。

そこで質問とかご意見とかいただいたものに関してはできる限り私の方で拾っていこうと思います。

拾えなかったとしても後日確認はできますのでぜひハッシュタグ技術士のススメをつけてツイートしていただければなと思います。

 

それと技術士の方で何かお話をしたいという方に関しては来月以降もスペースやっていこう。定期的ではないかもしれない不定期かもしれないですけどもやっていこうと思ってます。もし何かお話ししたいという方いらっしゃれば私の方にDMを送ってください。

 

はい、というわけで連絡事項は以上になります。

 

しよちょーさんのお話の中でマネージメントとスペシャリストというお話がありましたよね。これすごく大事だなと思っていて最初のダイさんの話も管理職になりたいかって話の中で4割ぐらいしかいないよ、とかそんな話があって結局マネジメントをやっていく人って管理職になっていくというところだと思うんですよね。

で、私が最初に入った会社はスペシャリストとジェネラリストという言い方してたんですけどもそうですね、どっちかをやっていくと。それで最終的にどっちもまあ結局は管理者にはなっていくみたいな感じにはなるんですけども、その何ですかねカテゴリーを分けて自分が最終的にどうなっていきたいかというところを認識するっていうのは結構大事かなと思ってます。

しよちょーさんてどういう風になっていきたいか?という思いはありますか?

 

 

私はスペシャリストがベースにあります。

チームのリーダーを指揮して成果を上げていく形でいこうかなと思ってます。

リーダーリーダークラスのプロジェクトを推進していくようなところに、そちらですね。そうするとマネージャーとはちょっと違う感じですね。

 

(春山)

そうですね

マネージャークラスになってくると複数のプロジェクトを見るという感じですから、自分が手を出すわけじゃなくて、という感じになりますもんね。

それはすごく重要なポストでもあるんですけどね。本来まあそうですね、先ほど言ったようにそこにいる人たちが楽しそうじゃないからどうしてもそこになりたがる人がいない。

個人的にはだからこそしよちょーさんにはマネージャーになってほしいなと思ってはいるんですけど。

リーダークラスにとどまらずにそういう人こそ、結構多くないですかなんか例えば会社の先輩とかでもこの人の話もっと聞きたいなって思う人ほど話が少なめで控えめで飲み会とかでも気づけばいなくなっちゃう。

でこいつの話もういいよ、またこの話かよ、何回も聞いたよっていう人に限ってずっと話を何回も聞かなきゃいけない、みたいな。

結構あると思うんですけど、だからあんたじゃないよって、この人になってほしいって人にマネージャーになってほしいなって思うんですよね。

 

 

まあそうですね。やはりマネージャーっていうのはやはり人望とかですね、やはり人を繋げる仕事っていう感じだなあと思っていて人望だなっていうのがすごくあります。

 

(春山)

もう一つお仕事の方に突っ込んでお聞きしたかったのがシミュレーション結構やられてるじゃないですか。ここのアウトプットって結構難しいなって思ってて。

シミュレーションの アウトプットって結構設計サイドに出しても簡単に受け入れられることってなくないですか?

 

そうですね。所詮はシミュレーションだよねっていう。それは事実でよくて、ある意味こう研究用法みたいなもんなんですね。

予測をするという風に考えてもらえればいいと思っていて。

シミュレーションって結局のところはある全体のところ、特徴的なところをモデル化しているだけなのでやっぱり現実としてもギャップがあるんですよね。

だから天気予報の結構精度の高いやつと思ってもらってこういう案があるからこんな解決策を探ろうというふうにやっていくと多分シミュレーション使えねーってならないし、足場があるからこう5個あるうちの2つが作戦を絞れるというふうに考えていくと、みんなうまくいくんじゃないかなと思ってます。

 

(春山)

あとはシミュレーションだからこそこういうことができるとか、こういういいことがある みたいなことってて何かありますか。

ごめんなさいこれね、私から聞いておいて自分で答え持って聞いてるのですが。

 

シミュレーションをやってあれですか、やっててよかったことですか。

 

(春山)

やっててよかったじゃなくてシミュレーションだからこそこんなことができるとかシミュレーションがなかったらこんなことできねえだろう、わかんねえだろ、というようなことでなんかあります?

 

そうですね シミュレーションでやるからそうですね、目に見えないものが見えるようになる。あとたくさんの予測モデルを作れるところですかね。バーチャル上で実際に物作らなくですね。

 

(春山)

そうですね、いま目に見えないところが見えるっておっしゃったのがまさにそれで、内部応力が全部見えるというのはすごく大きいですよね。

ガチガチに太くすれば強いかなと思って太くしちゃったときにシミュレーションして内部応力の分布を見ると、なんかもう中心周りにしかほとんど応力が発生していなくて、だから材料を太らした分は全然意味がないよ、みたいな結果がでたことがあります。シミュレーションをやってる方は感覚的にそういうのことを分かってると思うんですよね。

 

 

そうですね。分からないとできないですね。

 

(春山)

設計側とすればそういう感覚って内部応力まで機械設計やってると材料の強度計算なんかは手計算でちゃちゃっとやるんだけど内部の計算まではちゃちゃっとはできないじゃないですか。できないですね。だからそこの感覚が薄い人が多いんですよね。

 

そうかもしれないですね

 

(春山)

その辺はシミュレーションの強みかな。

あと100kg100kgって言っちゃだめか 。100MPaとかそんなめちゃくちゃ強い圧力をかけてシミュレーションするとか。

 そういうのができるのは面白いなと思いますね。

 

そうですね壊れたり事故ってあっちゃいけないですからね。

ですよねはい

 

(春山)

その辺がね実際でやるとちょっとなかなか実験するの難しいところができるっていうのは強みかなって思いますよね

 

 

計算する側とするとそれ間違っちゃったらと思うとやっぱり眠れなくなりますね。

 

(春山)

それはそうですねそれはもう技術者全員に共通するところじゃないですかね、実際に物ができてやってみるまでは腹の奥底がずっとなんかもうキリキリして熱い重たい石が腹の中にあるような感覚がずっと付きまとう。

 

そういうときって睡眠ヘルスケアメーターって 睡眠計つけてるんですけど。

そういうときはガーンって下がりますね。

(笑)

 

わかりました。最後、私ばかりが話を振っちゃってあれでしたけども、そろそろこれで次の方に移ろうかなと思います。

というわけでしよちょーさんありがとうございました。

以上

 

 

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