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テーマトーク2泣いた話-ダイ


(ダイ)

はい。じゃあ私ですね。

サブタイトルは「物の気持ちになったことはあるか。」

物の気持ちになったことはあるのかっていうところで、私の場合はいわゆる悔しいな、というところがあるかなと思っています。

ものとしてはですね、スラリーというもの。分かりやすく表現すると、いわゆる皆さんの身近であるもので言うとシャンプーのようなものですね。ああいう液体を使ってですね、プラスチックの板に整形するっていう。そこにスラリーを流しこんで形作るみたいな。

それを焼いて最終的に物を作るっていうそういうような仕事を1年目ぐらいのときにやってました。

なかなかうまくできなかった。要は焼いた後にひび割れが起こる。これはイメージあってるかわからないですけど、まあクッキー焼いた後にやたらクッキーがひび割れるとか。そんなイメージを持ってもらえればいいかなと思います。なかなかこううまく良い品質のものができなかったということがあったんですね。

で、その当時ですね。新入社員ながらですね、役員に報告しろという。若手なので元気よくやって来いっていうことですね。その中間報告を任されたんですね。

私がですね、その会議に出てですね。進捗を話すんですけど2分ぐらいでですね、急にですね、その役員がですね、私のプレゼンを止めてですね、質問してきたんです。

「お前はスラリーの気持ちになったことがあるのか?!」

私はもう何の質問?何のことを聞いてくるんだ?って思ったので、「ありません」とはっきり言った。

そしたら役員が「だからできないんだ!もう1回考え直せ!」

と、いうことで報告会が終わりました。

 

多分2分ぐらいでその会議終わったんですね。45分の会議が2分で終わったっていう。

私その後ですね、何が起こったか覚えてない。気づいたら自分の机に立っていう状況で上司がどういうフォローしたかっていうのも覚えてないぐらいですね、ちょっと何が起こったかっていうのを、もう思い出せないぐらいなんですよ。

多分ですね、20年近く私サラリーマンやってますけど、最も早く終わった会議かなと1時間ぐらいを設定した会議の中では最も早く終わった会議かな。

要は何にもできずにですね。

もう本当に悔しかったなと。

まあよくよく考えたら自分のプレゼンが悪かったっていうのが多分もう一番の原因だと思うんですけど、2分で止められたってことは1分でなにか悪い印象を大きく与えてしまったんだなという風に思ってます。

 

このプレゼンの話はしょうがなかったと思って、自分が悪いんだって。

ただ、途中で言われたスラリーの気持ちになったことがあるのかっていうところ、物の気持ちになったことがあるのかっていう問いに対しては今でもちゃんと明確に答えられるかっていうとなかなか難しいなっていうふうに思っていて、そういうことを考えさせられる。

悔しかったんだけど物の気持ちになったことがあるかっていうことについては考えさせられる。そんなお話です。

 

(春山)

スラリーの気持ちにはさすがになったことないですけど、アルエさんにちょっと聞いていいですかね。

歯車の気持ちになったことありますか?

 

(アルエ)

ないですね。(笑)

 

(春山)

嘘だ!あるって言うと思ったんだけどね。回りましたよ!ぐらい言うと思ったんだけど、摩耗してちょっと大変なんですよ!ぐらい言うかなと思ったんだけど、なかったか(笑)

じゃあロボットの気持ちは?

 

(アルエ)

ロボットの持ちはありますよ。

めっちゃ手を動かしますもん!

 

(春山)

やっぱりスラリーの気持ちがわかるようになったらダイさん、それ変態ですよ。

 

(ダイ)

そうですね(笑)、でもまあある種真理ですよね。

 

(春山)

すごいですね。それを言う人がいたっていうのがすごいなと思いました。ある意味恵まれてるなあと思いましたね。

 

 

 

(ダイ)

本当そうです。

元T社の人でですね、やっぱり「物の本質をちゃんと前は理解して話しているのか?」っていう多分そういうことなんだなと。

いま思えばそういうことなんだろうな。

別に気持ちになったかどうかではなく、やっぱり物の本質を理解してるのかっていうことが大事だと。思いましたね。

 

(春山)

私いわゆるTier1でT社向けのライン作ったこともありますけど、お偉いさんとかも結構 現場に来て、いろいろな話したりしたことあるんですけど、現場でね。

(一般的に)T社のTier1だとコストダウンコストダウンでしんどいみたいな話がいっぱい出てくるんですけど、私そういうイメージ全然なくて。

現場で話しをしていると本当に本質をめちゃくちゃついてくるんですよね。

そこは聞かれたくない、今!

っていうところとか、あとはそこ聞いて欲しかった!俺ここ頑張ったんだよ!みたいなところを「あれ?ここってどうやってやってん?」のみたいな感じで聞いてくれる。

そこなんです!みたいなね。

今回のライン、そこが肝なんです!みたいな。

聞いてくれるっていうのがねすごいね楽しかった。そのイメージがすごいあるんですよね。 指摘は厳しいけれどそういうのが話せる。本質を話できると楽しかったりしますよね。

 

(ダイ)

なんかコストとかね、そういうちょっと表面的にはね、絶対それは仕事だからあるんですけどね、作り込みの品質の本質的な話をするわけですよね。

 

(春山)

スラリーの気持ちはごめんなさい、ちょっとわかんないですけど(笑)

 

(ダイ)

多分死ぬまでわからないですよ(笑)

 

(春山)

いや、でもわからないですよ。ダイさんも10年後ぐらいに若手のプレゼン見て「お前はスラリーの気持ちになったことがあるのか?」って言ってるかもしれないですよ。

 

(ダイ)

ですね。でもね、それを言えるある意味それを言えるようなことが経験がやっぱできるようになるっていうのが多分一つポイントかなと思いますよね。

 

(春山)

そうですね。多分その人もスラリーの気持ちはまだ完全には理解してないかもしれないですね。

 

(ダイ)

そうですよね。それを気持ちになったことあるのか?という表現だけでそこ(本質)に踏み込んでるのかっていうところを問いただすということですよね。

 

以上

 

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